岸屋川トンネル

レイアウトストーリー

文:矢岳真幸

あれは今から30年以上も前のことだろうか.新幹線がまだできたての頃、面白いところがあるから行こうと友人に誘われて、春休みに西の方まで行った.新幹線の切符は我々学生には高いので鈍行の夜行列車を使ったのだが意外に混んでいて良く眠れなかった記憶がある.


Kishiyagawa tunnel 1

そこは岸屋川トンネルという線路の上を川が流れている天井川の短いトンネルだった.全国でも天井川のトンネルはそう多くはない.それにここは国鉄線に寄り添ってローカル私鉄もトンネルで抜けているというオマケつきなのだ.

土手の上は桜の花が満開でちょうど見頃だった.このあたりの名所だと聞いたが、僕たちは桜の花には目もくれずに、トンネルを通過する列車に夢中になって次々とシャッターを切った.


Kishiyagawa tunnel 2 Kishiyagawa tunnel 3

ここは本線なのでいろいろな列車がやって来て飽きることはなかった.ときどき私鉄のほうにも路面電車型の電車が顔を出す.もちろんそれも撮った.

Kishiyagawa tunnel 4

夕暮れまで写真を撮って.これまた鈍行で帰京したのだが、ただ一つ残念だったのは、列車に夢中になりすぎて、土手の上の川の様子を撮り損ねたことだ.


Kishiyagawa tunnel 5 Kishiyagawa tunnel 6

このレイアウトは模型仲間で統一規格を設け、長さ750mm、幅300mmのもの2台で構成される可搬式モジュールのひとつとして製作したものです.
本線部分は複線間隔60mm、エンドウ完成線路を使用していますが、これは各モジュール間接続部のトラブルを防ぐためで、確実に接続されます.どんな列車でも通過できるよう建築限界は新幹線規格並みの大きさとなっています.
ローカル線部分は規格外でこのモジュール内のみのいわばアクセサリーです.路面電車規格の小型車しか入線できませんがタイマーIC回路による自動往復運転が可能です.
シーナリーなどですが、土手の部分は分割式になっていて運搬時は取り外します.また本体ボードは樹木や架線柱などのアクセサリーを外し専用段ボール箱に格納し運搬します.


Kishiyagawa tunnel 7

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