京成電車と谷津遊園

矢岳真幸の脇道・寄り道・まわり道
鉄道懐古篇

京成電車と谷津遊園

子供の頃一度だけ京成電車に乗った。千葉の方には知り合いも親戚もいないので京成とは未だに疎遠である。覚えているのは京成上野駅が暗くて薄気味悪く何となくドブ臭かったこと、青と緑の電車が小さく見えたこと。市川ママ（真間）という駅名が面白かったこと。（ママがあるのにパパはない）そのくらいである。

谷津遊園のことは何も覚えていない。潮干狩りに行って熊手で砂を掘ったような気もするが定かではない。ただ一つ強烈な印象があるのは谷津遊園の駅である。上下線のホームが食い違いに配置されていたのだ。こんな駅は今まで見たこともなかったのでとても不思議だった。他にもいくつかこの形式の駅があったように思う。

どういうわけか電車や駅はかすかではあっても記憶しているくせに他のことは忘れてしまっている。元来遊園地や潮干狩りなどのエンタテイメントなどわざとらしくて退屈な場所なのだ。ディスニーランドなど一生行かなくても差し支えないが、ただあの中にある汽車には乗りたいと思っている。新しくできた外周のモノレール（これは歴とした地方鉄道）にも乗りたい。